資本市場の健全な発展に寄与することを目指し、2009年度から開始した「プロネクサス懸賞論文」を本年においても引き続き実施いたしました。このたび、受賞作品が決定いたしましたので、お知らせいたします。
「上場会社のディスクロージャー・IRをより効果的、効率的なものにするための研究および提案」※というテーマに対して、14本の論文の応募があり、審査委員会にて厳正かつ多面的に検討を行い、優秀賞1本、佳作3本の論文を選定いたしました。
審査結果
優秀賞 | 1本 遠山 幸世(一橋大学 商学部4年) 濱崎 加奈子(一橋大学 商学部4年) 「取締役スキル開示の日米比較と日本企業への改善提言」 |
佳 作 | 3本 天野 良明(京都大学大学院 経済学研究科) 「のれんの規則的償却の是非に関する提言 ―会計基準のリアル・エフェクトの観点から―」 黒ア 菜緒(北九州市立大学 経済学部3年) 小野 晶絵(北九州市立大学 経済学部3年) 「株主総会開催タイミングと株主総会招集通知のデザイン変更は 株価の情報反映度を高めるか? ―株主総会開催タイミングと株主総会招集通知のデザインに対する提言―」 小関 安伸(東北学院大学 経営学部4年) 佐々木 美穂(東北学院大学 経営学部4年) 「統合報告書の開示実態調査 ―ガイドラインとCSR・サスティナビリティ情報に焦点を当てて―」 |
要旨
優秀賞である遠山幸世氏と濱崎加奈子氏の共著「取締役スキル開示の日米比較と日本企業への改善提言」では、取締役のスキル多様性に焦点を当て、その開示状況について日本企業の開示実態を米国企業と比較し、日本企業のスキル多様性のあり方や開示方法について改善案を提言しています。
また、第1の佳作 天野良明氏の「のれんの規則的償却の是非に関する提言」では、IFRS(国際会計基準)や米国会計基準がのれんの規則的償却をせず、減損テストによる減損損失計上基準を採用しているのに対し、国内会計基準がのれんの規則的償却処理を続けている点に着目し、会計基準が企業の実体的な意思決定に重大な影響を及ぼすと想定して、規則的償却の有無に関する是非を論じています。
第2の佳作 黒ア菜緒氏と小野晶絵氏の「株主総会開催タイミングと株主総会招集通知のデザイン変更は株価の情報反映度を高めるか?」では、株価の情報反映度の観点から、株主総会招集通知のデザイン変更や株主総会開催タイミングが株式市場にどのような影響を及ぼしているかを検討しています。
最後に、第3の佳作 小関安伸氏と佐々木美穂氏の「統合報告書の開示実態調査」では、統合報告書を開示する企業が参考にするガイドラインを調査し、統合報告書開示前後の開示書類の実態を分析しています。
授賞式の開催模様
2019年1月15日午前11時00分より、弊社において授賞式を開催し、優秀賞を受賞された遠山幸世氏と濱崎加奈子氏、佳作を受賞された天野良明氏、黒ア菜緒氏と小野晶絵氏、小関安伸氏(佐々木美穂氏はご欠席)に、表彰状の授与などが行われました。
はじめに、弊社取締役会長 上野守生より挨拶があり、表彰状の授与へ移りました。受賞者の方々には、弊社会長 上野より表彰状と懸賞金の目録がそれぞれ贈呈されました。
次いで、黒川行治審査委員長(千葉商科大学会計大学院教授、慶應義塾大学名誉教授)から、受賞論文に関する講評がありました。
手前左から、遠山幸世氏と濱崎加奈子氏。奥左から審査委員長 黒川行治氏、弊社会長上野守生、弊社社長上野剛史、常務執行役員水沼久雄。
手前が天野良明氏。奥左から審査委員長 黒川行治氏、弊社会長上野守生、弊社社長上野剛史、常務執行役員水沼久雄。
手前左から、黒ア菜緒氏と小野晶絵氏。奥左から審査委員長 黒川行治氏、弊社会長上野守生、弊社社長上野剛史、常務執行役員水沼久雄。
手前が、小関安伸氏。奥左から審査委員長 黒川行治氏、弊社会長上野守生、弊社社長上野剛史、常務執行役員水沼久雄。
審査委員委員長 | 千葉商科大学会計大学院 教授 慶應義塾大学 名誉教授 |
黒川 行治 |
委 員 | 会計教育研修機構 代表理事専務・事務局長 | 新井 武広 |
委 員 | 早稲田大学商学学術院 教授 | 川村 義則 |
委 員 | 早稲田大学大学院経営管理研究科 教授 | 小宮山 賢 |
委 員 | 株式会社バリュークリエイト パートナー | 佐藤 明 |
委 員 | 青山学院大学大学院 教授 | 多賀谷 充 |
委 員 | 株式会社プロネクサス 取締役会長 | 上野 守生 |
(敬称略) |