サステナビリティ
人権・労働に関する取り組み
人権、人事・福利厚生に関する取り組み
人権
働きやすい職場環境づくりを目的とした研修の実施
パワーハラスメントやセクシャルハラスメントを始めとするハラスメントを撲滅し社員一人ひとりが働きやすい環境とするため、定期的な研修を実施しています。
ハラスメント相談窓口
プロネクサスグループでは、各種ハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ等)に対して広く相談に応じ、迅速かつハラスメント行為を「しない」「させない」「放置しない」を基本方針として取り組んでおり、外部の相談専用窓口を設置することで、問題の早期発見、解決、是正を図っています。相談者‧行為者等のプライバシーについても厳重な管理を行い、また、相談窓口へ連絡したこと等を理由とした、いかなる不利益な取り扱いも禁止しています。
また、人事部の女性社員が受付する女性専用の相談窓口を設置しています。
プロネクサスグループでは、事業を通じて多くの雇用を創出しています。その中で私たちは、子どもの人権に関する諸条約等の内容に賛同し、子どもの人権が尊重されるように配慮し、最低就業年齢に満たない児童対象者を雇用しません。また、事業活動において子どもの権利侵害を回避することや、子どもの権利の実現に向けた社会貢献活動等にも取り組んでいきます。
人事・福利厚生
「働き方改革」に対する取り組み
働きやすい職場環境作り
新型コロナウイルス感染拡大をきっかけとして、在宅勤務用のPCを配布する等のシステム投資を積極的に行い、在宅勤務が可能な環境を構築しています。
自宅以外にもテレワークオフィスの契約により、外出時や、自宅で勤務が困難な社員等の勤務場所を確保し、生産性向上につなげています。
職場環境の快適性向上においては、身体快適性、作業効率、コミュニケーションの向上を目的に2020年11月よりオフィスカジュアルを導入しています。
ワークライフバランスの推進
心身とも健康で働き、メリハリのある働き方をすることを目的に、全社一斉休業日(年2回)や家族の行事に合わせて取得可能な特別休暇(年1回)、永年勤続者(勤続10年、20年、30年、40年)に対する特別休暇(年3~5回)を認めています。
ワークスタイル制度の導入
当社では、コロナ禍以降、新しい働き方として在宅勤務の活用を推進してまいりましたが、各部門や職種により利用状況が明確になってきたため、在宅勤務の活用頻度に応じてきめ細やかに制度運用を行うことを目的に、働き方に応じた「ワークスタイル制度」を導入いたしました。具体的には、出社中心の働き方を「オフィスワークスタイル」、在宅勤務中心の働き方を「リモートワークスタイル」とし、それに合わせてリモートワークスタイルの方については、通勤手当の支給方法を従来の定期代支給から出社日数に応じた実費支給に変更し、また水道光熱費の負担を考慮しリモートワーク手当を支給することとしました。
人事部による社員面談の実施
仕事内容やキャリア志向、職場での課題を把握し、社員一人ひとりのキャリアをサポートする目的で、人事部による面談を実施し、社員からの要望が多かった事項の一部については制度変更を行うことで社員のエンゲージメント向上につなげています。
衛生委員会による情報発信
本社・各事業所において衛生委員会を定期開催し、健康管理に役立つ情報を発信しています。
働きがい向上を目的とした「エンゲージメントサーベイ※」の継続実施
株式会社リンクアンドモチベーションの提供する「モチベーションクラウド」を用いたエンゲージメントサーベイを 共有、課題解決のためのアクションプランの実施、課題にフォーカスしたサーベイ実施による定点観測というPDCAサイクルを回すことで、全社的な職場環境改善を推進しています。
- 組織の課題や従業員の考えをアンケートで把握し、会社が求める姿とのギャップを可視化し、より効果的な解決策を継続的に実行することで、会社全体を良い方向に改善していく取り組みです。
メンタルヘルス対策
産業医による健康相談や臨床心理士によるカウンセリング相談日を毎月設定し、社員が気軽に相談できるようにしています。また、管理職層に対しては部下のメンタルヘルス疾患発生予防のための、定期的な研修を実施しています。
永年勤続表彰制度
当社グループには、社員の⻑期にわたる勤務に対し、企業⽂化形成と事業促進に対する功労に感謝の意を込め、勤続10年ごとに表彰を⾏う制度を設けています。表彰時には勤続年数に合わせた特別賞与と特別有給休暇が付与されます。
過重労働撲滅に向けての取り組み
当社グループは、「プロネクサスグループ安全衛生方針」のもと、従業員の健康と心身のバランスを重視し、過重労働による健康リスクを最小限に抑えるため、以下の取り組みを実施しています。
勤務時間管理システムの導入
従業員の労働時間を把握するために、イントラネット上で勤務状況を確認できるシステムを導入しています。時間外労働が一定時間を超えると、上司と本人にアラート通知を送り、過重労働を防止しています。
時間外労働の制限
時間外労働が月80時間に達した場合、健康チェックリストに基づき産業医面談の実施に繋げ従業員の健康管理に取り組んでいます。
部署ごとの取り組み
各部署の勤怠状況に応じて、以下の取り組みを実施しています。
・月の残業時間上限の設定
・テレワーク導入による業務効率化による総労働時間の削減
従業員の健康と働きやすさを追求するため、これらの取り組みを継続的に見直し、改善を図ってまいります。
最低賃金・⽣活賃⾦への取り組み
プロネクサスグループは、各国の法律や規則に基づき、最低賃金を厳守しています。
今後、従業員が豊かで安定した生活を送り働きがいを持つことができる人事制度への改訂を進めてまいります。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン
プロネクサスグループは、多様な⼈財が個々の属性や価値観の違いを認め、尊重し合う「ダイバーシティ」、機会の提供の公平性を追求する「エクイティ」を推進し、さらに、多様な⼈財の能⼒を活かし互いに⾼め合うことで、違いを変⾰の原動⼒に変える「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」を実現していきます。そのために、互いを尊重し合う感性とたゆまぬ対話を通じて、⼀⼈ひとりの⼈権が尊重され、安⼼して発⾔・⾏動できる⼼理的安全性の⾼い職場づくりを実践していきます。
ダイバーシティに対応した雇用の推進と働きやすい制度づくり
当社では、人財を「人財」と捉え、事業領域の拡大やビジネスモデルが大きく変化している中、多様な人財がその意欲・能力を最大限発揮することで当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上につながるという考えのもと、多様な個性、経験、能力を持つ社員一人ひとりの「多様な個の力」を活かす企業文化、職場づくりに向け、人財および働き方や雇用におけるダイバーシティを推進しています。
多様性確保の現況
- 人員数については2024年3月末現在で記載
社員915名のうち女性社員は262名で、全社における割合は29%です。10年前は18%、5年前は23%と増加傾向にあります。
新卒採用の比率では直近5年間の採用者54名のうち29名が女性となっており、女性社員比率は約半数で推移しています。
女性管理職割合は4.9%(7名)となりますが、次期管理職候補となる役職者を11名登用しております。
当社の年齢別在籍人員は、男性と比較して若年層の女性社員が多いことから、将来的に女性の管理職増加を見込んでいます。
現在当社では、既存ビジネスの強化と新たなビジネス領域への挑戦を目的に中途採用を積極的に進めており、直近5年間で210名が入社しています。
年齢別在籍人員
<ご参考-①>
グラフ(当社の年齢別在籍人員)
中途入社者比率
正規雇用 労働者数 |
中途採用者 | 中途採用率 | |
---|---|---|---|
2021年度 | 42名 | 34名 | 71% |
2022年度 | 64名 | 50名 | 78% |
2023年度 | 43名 | 32名 | 74% |
管理職のうち中途人財が占める割合は78%(134名)となっています。
当社の事業特性上、即戦力となる人財を積極的に採用しており、多様なバックグラウンドを持つ中途人財が活躍しています。
現時点では外国人の従業員数が少ないため、管理職登用に関する目標は設定しておりませんが、当社グループにおいては、複数の外国人を管理職に登用しております。
また高年齢者雇用に関して、65歳以上の社員は9名在籍しています。今後も会社のニーズと本人の希望が合致する場合70歳までの雇用を継続し、今までに培った経験や能力を活かした職務において活用します。
なお障がい者雇用に関して、19名の障がい者を雇用しており、障がい者が在籍する部門においては「障がい者職業生活相談員」の資格取得を促進し、障がい者が働きやすい職場環境を構築しています。
仕事と育児の両立支援
傷病・介護・看護ストック休暇制度の新設
社員の働きやすい環境整備のための施策として、社員の傷病、家族の介護、看護により必要な場合に、有給休暇の消滅分を積み立てることにより利用することができる制度を新設しました。
育児・介護と仕事の両立支援
当社は、女性が妊娠出産後もキャリアを継続しやすい環境整備と男性の育児参加を促す目的で、法律の条件を上回る取り組みとして小学校3年生修了まで利用できる育児短時間勤務制度を運用していましたが、更に制度を拡充し、個人のライフスタイルに合わせて選択可能な育児短時間勤務シフトの増設と、同制度利用者がフルタイム勤務に備えることができるよう、小学校4年生から6年生修了までの期間、限定的に育児短時間勤務の利用を可能とする制度に変更しました。また介護と仕事の両立を支援する施策として、上記の育児短時間勤務制度と同様に介護短時間勤務シフトの増設を行いました。
なお、従来は育休の取得促進を目的として育休相談窓口として稼働していた相談窓口の相談領域を拡大し、育児・介護相談窓口として介護と仕事の両立に関する各種相談にも対応することとしています。
障がい者雇用
当社は、障がいのある方が職場で他の社員と一緒に働く事がノーマライゼーションの実現であると考え、各職場に障害のある方を配属し勤務をしていただいています。また、社員の障がい者職業生活相談員の資格取得を支援するとともに、障がいのある方に対し定期的に障がい者職業生活相談員による面談を行い定着支援を図っています。
中高年社員の活躍推進
当社グループの定年は60歳ですが、社員の健康状態や就労意志により、65歳まで勤務出来る再雇用制度を設けています。
地域コミュニティ
地域社会のために
プロネクサスは、プロネクサスの事業と社会との深い関係性を認識し、社会の一員としての責務を果たすため、地域社会との交流・対話を進め相互理解を深めていきます。地域と信頼関係を築き、ともに成長していくことは、持続可能な社会の実現のために必須であると考えています。
地域団体への参加
プロネクサスは、本社がある港区において以下の団体に参加し、地域課題解決に向けた取り組みを行っています。
参加団体
・港区社会福祉協議会
・みなと環境にやさしい事業社会議
主な活動
・地域のクリーン活動
・近隣企業との情報交換を通した交流
・港区で開催されるお祭りやイベント等への協賛・協力
・ボランティア活動を通した地域住民との交流
プロネクサスでは、次世代を担う子どもたちの健やかな成長を願い、地域活動を通して様々な支援や教育活動を行っています。
子どもへの教育活動
工場がある埼玉県戸田市の子どもたち向けに工場見学会を実施し、当社の事業内容や働く様子を知ることで、地域社会への理解を深め、また将来について考える機会の提供を目指しています。
子どもの安全を守る地域活動
町内会と協力して、戸田工場周辺地域のパトロールを行い、子どもにとって安全安心な地域づくりに貢献しています。
地方での雇⽤創出
プロネクサスは地方の人口減少課題を認識し、政府主導の地域活性化政策である「地域創生」において、地方における雇用創出に対応しています。
子会社であるASPコミュニケーションは富山市で事業を展開し、現在約400名の雇用を創出しており、女性社員比率は23%を超えています。
人的資本
「プロ人財」の育成に資する、人事制度・評価制度の構築とそれに対応した教育
「顧客第一主義」の原点に立ち、社員全員がプロフェッショナルになることを目指し、個人の能力が十分発揮できる制度を定めています。
社員の適性を判断し、専門職として適性の高い社員は「エキスパート」や「専任部長」に、マネジメント職として適性の高い社員は「チームリーダー」や「グループリーダー」に任命し、能力の発揮度に見合った職位を発令しています。職位については任期を1年とし、人財委員会において、毎年その任免について客観的な視点で適性を議論し、決定しています。また、管理職については、自身の改善点等を把握しやすくし、マネジメント力の向上および自己成長の促進を目的に上司・部下による多面観察を実施し、管理職の日々のマネジメントや行動を評価しています。
評価制度としては、部門の目標に対応した個人目標の達成状況を半期ごとに評価する「業務計画書」を活用し、業績評価、能力評価、役割評価の3つの視点から等級別に行い、評価の納得感を高める目的で、事業部毎に評価委員会を開催し、部毎の甘辛是正や評価分布の調整を実施しています。また、管理職層を対象とした人事評価研修を定期的に実施しています。
こうした制度に対応し、体系的かつ中長期的な視点で社員教育を実施しています。昇格者に対しては、リーダー職としての動機づけや問題解決等をテーマとした研修、管理職層に対しては部下管理のためのヒューマンスキル、マネジメントスキル向上を目的とした研修やメンタルヘルス研修を行っています。また営業担当向けに、工場の生産工程・生産管理の理解を深めるための研修を継続し、部門間の連携強化やお客様対応の向上につなげています。
お客様向け有料セミナーを社員も受講
社員教育の一環として、お客様に提供している有料セミナーを社員がいつでも気軽に受講できるよう、イントラネットで周知し受講を促しています。
教育体系
人財の育成が人事制度の根幹であると考え、中長期的な視点から年次別・階層別の研修を行うとともに、会社への貢献度合いを正当に評価し、待遇に反映させることで、能力のさらなる向上を推進しています。また、当社が運用するディスクロージャー・IR実務支援サイトに全社員がアクセス出来るようにし、オンラインセミナーを受講する事が可能です。その他、システム系の社員を中心に外部オンライン学習プラットフォームも提供しています。また、管理職層に対しては360度評価を導入し、より多面的な観点で評価を行い人財の育成を進めています。
新人事制度導入に先行して行った管理職研修
人事制度改正の一環として、等級要件の見直しと並行して教育体系の再構築を実施しており、2023年度より新等級要件、新職位要件に基づく研修を職位ごとに実施いたしました。今後も次世代リーダー育成のためアセスメント研修や等級ごとの階層別研修の実施を予定しています。
新入社員研
ビジネスマナーや仕事の進め方、ビジネスマナーや仕事の進め方、ロジカルシンキング、プレゼンテーション、基本的なPCスキルなどビジネスパーソンとしての基礎を学んだ後、会社全体の理解を深め配属後に早期に活躍できる人財育成を目的として、当社の主要な部署において実習形式で業務を経験する研修を行っています。
システム人財研修
システム部門への配属を希望する新入社員に対し、未経験者でもシステム部門で活躍できる人財育成を目的として、ITに関する広い領域の基礎を学ぶため、当社独自の教育プログラムを実施しています。
ベトナム視察研修
年度で会社業績に大きな貢献のあった人財を各事業部から特別表彰者として選出し、その方々に対してベトナムを拠点とするグループ子会社において視察研修を実施し、グローバルな人財育成につなげています。
サステナビリティに関する教育
当社グループでは、従業員のサステナビリティ知識向上の為、定期的にe-ラーニングを実施しています。
サプライチェーンマネジメントに関する取り組み
「お取引先コンプライアンスライン」を設置
パートナー企業様に向けて、当社グループの役員、従業員が、下請法またはこれに関連する法令違反行為があったと認めた場合の相談・通報窓口を2017年から設置しています。
「品質事例展示会」開催
社員の品質向上意識を高めるため、事例展示と現場担当者による説明会を年2回定期開催しております。
パートナー企業様の適正評価
パートナー企業様の品質・技術・設備・価格・財務状況の評価については、当社の管理規程に基づき、評価を実施しております。また、継続先においては年1回の再評価を実施しています。
パートナー企業との「自由・公正・透明」なルールに基づく調達・取引関係維持
当社は、「自由・公正・透明」な市場原理に基づいた調達取引を行っています。調達・取引先の品質や技術、価格等については、当社の「評価表」に基づく評価を行い、公平な競争機会を提供して取引の自由度・公正度を高めています。また、実態に即したより公正なルールを作るため、購買管理規程は定期的に見直しています。
パートナー企業との情報共有とコミュニケーションの向上を目的に、年2回の繁忙期の前後に「品質会議」を実施しています。繁忙期の課題共有や体制構築とあわせて品質管理を徹底するため「品質マニュアル」を活用し、遵守頂いています。また、関係性が深いパートナー企業に対しては、当社担当者が訪問して会議を開催し、現場担当者との直接対話を通じて、改善点を共有・指導しています。
NGO、NPO、地域団体との関係強化
当社は、企業市民として、従業員、調達・取引先、株主との関係構築に加えて、地域の諸機関やNGO、NPOとの関係強化を重視しています。
特に、森林資源保護活動や地域貢献活動においては、こうしたステークホルダーからの情報提供やアドバイスを頂きながら、より双方の特性を活かした活動の展開を目指しています。公益財団法人オイスカや、東京都港区、港区内の団体である「みなと環境にやさしい事業者会議」、社会福祉協議会、また、埼玉県戸田市や山梨県道志村、富山市婦中町等との長期的かつ良好な関係づくりに努めています。
ステークホルダーとの共存に関する取り組み
QIC(Quality, Information security, Compliance)活動
「インサイダー、法令遵守、顧客要求の実現およびサービス安定供給」というプロネクサスグループ品質を実現する活動を行い、顧客満足度向上や社会貢献を目指すものです。全部門が目標を掲げ、自律的に活動を推進しています。
2022年度から全社員参加による小集団活動をスタート。継続的に製品・サービス・仕事の質の管理・改善に加え、社員の能力向上・チームワーク醸成、働きがいのある職場づくりをめざし、82件のテーマにより活動を進め、成果を創出しています。
- QIC:Quality Insider Compliance
ディスクロージャー調査研究部の情報共有と活用
国内外の最新の制度開示・IR動向についての部員による調査・研究結果を、社内の関連部門で情報共有し、 社員の学びやお客様への提案活動に役立てています。
株主・投資家へのフェアディスクロージャーと長期的な関係の構築
当社認知度アップと個人投資家との対話の充実を目的に、IRイベントへの出展、IRセミナー講演等を積極的に実施しています。IRイベントでは、より視覚に訴えるブース設営やわかりやすいプレゼンテーションに努めています。来場者にはアンケートを実施して、IR活動の向上に活かしています。
株主向けの報告書である株主通信についても、よりわかりやすいコンテンツづくりと、「株主アンケート」を継続しています。アンケート結果は株主にフィードバックするとともに経営陣とも共有し経営戦略やIR施策の検討に活かしています。
当社がラジオNIKKEIと共催している「企業IR&個人投資家応援イベント」で継続的に講演しています。プレゼンテーションの様子は、ラジオNIKKEIで放送され、オンデマンド配信されています。
また、当社IR情報は、ウェブサイトで日本語・英語ともほぼ同様のコンテンツを掲示し、外国人投資家への公平なディスクロージャーに努めています。
株主還元においては、配当は安定配当をベースに業績および経営環境等を総合的に勘案した配当の継続を基本方針とし、50%以上の連結配当性向を基準としています。(2021年3月期は、年間で33円(90周年記念配当2円含む)、連結配当性向は52.5%)
また、当社は、株主への利益還元と資本効率の向上に資する自社株式取得を重視し、当社が保有する自己株式総数は203万株、発行済株式総数の7.1%となっています(2021年3月末現在)。
株主優待制度としては、株式の長期保有を願い、所有株式数に保有年数を加味した制度にしています。長期保有株主に報いる施策として株主様からご評価頂いています。
CSR:社会貢献活動
当社事業と関連性の高い分野における活動への取り組み強化
企業市民としての社会的責任を果たすため、寄付活動、地域貢献活動、当社ならではの研究活動や教育支援活動を行っています。
寄付活動としては、災害時の義援金の他、日本赤十字社の活動や、公益社団法人経済同友会が進める「東日本大震災復興プロジェクト」、公益財団法人オイスカが推進する「海岸林再生プロジェクト」等への支援を継続しています。また、障がい者アーティストを支援する「パラリンアート」、障がい者アスリートを支援する日本パラローイング協会への協賛も継続しています。
一方、当社は、自社の専門性を社会に活かすことを目標とした取り組みを強化しています。当社研究機関であるプロネクサス総合研究所では、企業ディスクロージャーに関する研究を通じて、研究報告や意見表明等を行っています。
若手研究者育成の一助となることを目的に2009年から開始した「プロネクサス懸賞論文」は、毎回多数の応募を頂き、2017年で9回目の募集となりました。
新たな取り組みとして、2016年度から大学への冠講座を開始しました(2017年10月現在、明治学院大学、成城大学、中央大学の3大学で実施)。講座は、全15回で構成され、後期の履修科目として単位認定されます。当社がシラバスとコンテンツを作成し、社員が講師として大学で講義を行っています。
また2017年度から、日本大学商学部において開催される、会計学およびその周辺分野のゼミナール対抗の研究発表大会「アカウンティングコンペティション」に協賛し、社員が審査員としても参加しています。
社員啓発と人づくり推進、リーダーの育成
各部門の代表者で構成される50名のCSR推進委員を中心に活動の企画・推進、啓発を行っています。
本社では、港区主催のイベントへの参加、区内の特別支援学校やインターナショナル幼稚園との交流・支援、社員を対象にしたボランティア講習会等を継続しています。
戸田工場では、地域の防犯パトロール、地域イベントへの協賛をはじめ、子供会を対象とした「工場見学会」を毎年開催しています。また、印刷工程で排出される用紙を提供する「地域貢献用紙」活動を展開し、戸田市や商工会議所、小・中学校等のニーズに応じた提供を行っています。
大阪支店、名古屋支店、株式会社アスプコミュニケーションズの各事業所でも、地域での定期清掃活動をはじめ、イベントへの参加、NPO法人との協業等を検討し、活動の活性化に努めています。
当社は、こうした地域貢献活動を、社員の相互理解、リーダー育成や意識改革にもつなげています。
社員のモチベーションアップや、風土づくりに資する企画の推進
社員のモチベーションアップに資する取り組みを「挑戦する人を応援する」活動として進めています。
「中計事例共有会」は、各部門の成果を全社的に共有し応援するもので、年2回開催しています。
また、スポーツ協賛を通じて、社員の帰属意識やモチベーションを高めるため、ジャパンラグビートップイーストリーグ所属の横河武蔵野アトラスターズやプロバスケットボールチームの富山グラウジーズに協賛しています。
「東京マラソン壮行会」は、東京マラソンに出場する社員を応援するイベントとして企画運営しています。
顧客への対応
開示業務支援システム開発・提供によるお客様の業務負荷軽減
お客様の開示業務の適正化、効率化、負荷軽減を最重要課題とし、システム開発投資と体制構築を進めています。
開示業務を支援する中核システムである「PRONEXUSWORKS」のバージョンアップに加え、開示業務の前工程である決算から開示に至るプロセスの整流化、効率化、正確化のためのシステム開発に注力しています。このコンセプトのもと、2010年から提供している「WORKS-i」に加え、2017年4月に「WORKS-Core」をリリースしました。これにより、お客様の決算・開示実務とより直接的につながり、広範な業務支援が可能となりました。
投信運用会社向けの業務支援システム「FDS(FUND DOCUMENT SYSTEM)」やJ-REIT向けの開示・マネジメント支援システム「PRONEXUS REAMAS」についても機能向上と顧客利便性向上に努めました。
適正な開示のためのコンサルティングとお客様ニーズに対応した情報提供
ディスクロージャー相談部では、開示に関わる法令、基準、規則の変更に対応した情報提供、アドバイス、開示書類のチェック等のコンサルティングを行っています。「会社法」「金商法」「IPO」「J-REIT」等、テーマに沿った組織体制のもと、約80名の専門スタッフがお客様ニーズにきめ細かく対応。また、より詳細な情報提供、理解促進のため、実務に役立つ冊子として「手引き」「ガイドブック」を1970年代から定期発行しています。(年間38種)
セミナー会員事業部では、1988年にディスクロージャー関連セミナーを開講して以降、対象者やテーマの範囲を拡大し、現在、年間1,000回以上開催、約30,000名様にご利用頂いています。会員企業様をはじめ一般の企業人を対象に、上場企業や上場を目指す企業の実務ニーズ、特有のテーマに特化した事業を展開しています。
IR担当部門においては、当社が2012年から提供しているラジオNIKKEI「朝イチマーケットスクエア『アサザイ』」関連企画の「企業IR&個人投資家応援イベント」や「アサザイ・IRスペシャルセミナー」をラジオNIKKEIと共催し、お客様企業と個人投資家のコミュニケーションの場を継続的に提供しています。また、当社IRコンサルタントによる、IRご担当者様向けの無料セミナーを全国主要都市で定期開催しています。
より付加価値の高い新サービスの開発・提供と品質の向上
開示業務をシステムやコンサルティングで支援するだけでなく、開示業務そのものを当社が請け負う「開示BPOサービス」をプロネクサスグループとして提供しています。公認会計士等の専門家を有する株式会社ディスクロージャー・プロと連携し、開示書類作成の事前準備から当社システムを活用した実務オペレーション、ドラフトチェックからTDnet開示、EDINET提出に至るまで、万全のサポートを行い、お客様の業務効率化、コスト削減、リソース不足等の課題解決に貢献しています。
品質向上のための取り組みとしては、品質管理部を事務局とした「全社品質対策委員会」を中心に、品質マネジメントシステムに基づくPDCAを推進し、品質意識の向上と問題解決の迅速化を図っています。また、トヨタ生産方式を源流とする品質・生産性向上活動を行うNPS研究会に参加し、自社の改善活動に活かしています。一方、営業部門においては、担当部長を対象とした「品質事例共有会」を定期開催し、品質確保のための情報共有、課題解決に取り組んでいます。