1.立案の背景
1当社事業の歴史的経過と使命
- 1930年に有価証券印刷の専業会社として創業し2015年、創業85周年
- 日本の資本市場の発展、関連法制度の変化に対応し、ディスクロージャーの実務を支援する専門会社として事業領域を拡張
- ディスクロージャーの電子化、その高度化に対応し、開示支援システムの開発・提供とコンサルティングティングでお客様の開示業務プロセスを支援
2,100社を超える上場企業のディスクロージャー・IRを支援
社会的使命 | 資本市場における社会的インフラとして、先進的かつ安定的なサービス提供を行う |
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2事業環境の変化
近年の環境変化
- 上場企業数の回復
- 投資信託等の金融商品の販売量増加
- コーポレートガバナンス・コード導入による企業と投資家の対話ニーズの高まり
中長期的に想定される環境変化
- 株主総会招集通知の電子化、開示書類の統合化
- 金融商品の多様化・活性化に対応する支援サービスのニーズ増
- インフラファンド等の新しい証券化分野の拡大
- インターネット環境の進化による開示・IRツールのWeb化進展
環境変化に対応・先取りし、成長力に変えていくことが最重要の経営課題
2.基本コンセプト
創業来の有価証券印刷事業からの脱却を行ったように、環境に対応した変革こそが当社の企業文化。現状からのさらなる変革により、お客様に対する支援領域をより一層拡張する。
1開示書類作成支援から、開示周辺の実務プロセス支援へ
- お客様の決算から開示に至る業務においては、実務負荷が年々増大
- システムサービスの高度化やBPOコンサルティングサービスの拡充を通じて実務支援範囲を拡大
2法定開示書類作成支援の基盤を強化しつつ、実務支援領域を拡大
- 当社の事業領域は上場企業・金融商品のディスクロージャー支援を中核として、上場企業のIRやJ-REIT支援関連サービス、金融商品の販促支援、企業情報データベース等へと拡がっている。
- 本計画では、事業環境の変化を踏まえて、開示・IR周辺の実務支援領域を拡張していく。
3.重点戦略
1上場企業ディスクロージャーにおける「開示実務プロセス支援」領域の拡大
背景
- 決算から開示に係る業務プロセスの負荷増
- お客様の実務効率化ニーズの高まり
- 開示に係る熟練者の不足
重点戦略
- 「PRONEXUS WORKS」を中心としたシステムサービスの機能拡張と導入支援
- 開示を支援するBPOサービスの提供
システムサービスとコンサルティングの両面でお客様の実務を支援
2開示制度の変化に対応するサービスの提供
背景
- コーポレートガバナンス・コード導入による企業と投資家の対話ニーズの高まり
- IFRSの導入企業増加
- 開示書類の英文翻訳ニーズ増加
- 将来的な株主総会招集通知の電子化を想定
重点戦略
- 英文IRツール作成ニーズに対応する翻訳体制の強化
- Webサービス拡大
- IFRS適用に対応する実務支援サービスを強化
制度の変化・ニーズ増とIT環境の発達に対応した先駆的なサービスを提供
3金融商品ディスクロージャーにおける新領域へのサービス拡大
背景
- 投資信託分野は当面活況を想定
- 金融商品市場の多様化
- 運用会社における実務効率化ニーズの高まり
重点戦略
- 投資信託分野における実務支援領域の拡張
- インフラファンド等新しい証券化分野への取り組み
- Webサイト・販売用ツール等金融商品販促支援の強化
- J-REITにおけるアセットマネジメント支援
金融ディスクロージャーを軸に周辺の実務支援を拡張
4海外進出支援ビジネスの育成・データベース事業の拡大
背景
- 長期的な内需の縮小を想定し、日本企業のアジア進出が増加
- 企業情報データベースの市場は成熟
重点戦略
- 日系企業のアジア進出支援ビジネスの育成
- 企業情報データベース「eolDB」の拡大
市場ニーズを踏まえた新領域拡張
5事業領域拡張を支える社内基盤の構築と強化
背景
- 事業領域拡張を推進するための人財・組織強化ニーズ
- 領域拡張・競争力強化のための生産性・収益力向上
- 事業領域の拡張には新たなノウハウ・スキルが不可欠
当社の重点戦略
- 人材育成等、領域拡張に対応する体制強化
- カラー印刷ラインによる生産性・収益力の強化
- M&Aや資本・業務提携を含めた外部リソース活用
社内基盤を強化し全社をあげて本計画を推進
6財務戦略
背景
- 16/3期のROE8.1%
- 16/3期の総還元性向99.9%
当社の重点戦略
- 収益性の向上と高水準の株主還元を継続
資本効率の向上を重要な経営課題として位置づけ
- 営業利益率12%以上
- ROE9%以上
4.数値目標
1中期売上高・営業利益・営業利益率・ROE目標
- 特に重視する経営指標として、営業利益率12%以上、ROE9%以上を目標設定
2製品別の中期売上高の見通し
- 各製品分野の売上増を計画。特に金融ディスクロージャー分野の売上伸長を想定
3数値目標詳細
16/3実績 | 17/3計画 | 17/3実績 | 18/3計画 | 18/3実績 | 19/3計画 | |
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1.業績 | ||||||
売上高 | 20,971 | 21,500 | 21,556 | 22,200 | 22,454 | 23,000 |
売上原価 | 12,480 | 12,700 | 12,825 | 13,000 | 13,414 | 13,300 |
売上原価率 | 59.5% | 59.1% | 59.5% | 58.6% | 59.7% | 57.8% |
営業利益 | 2,226 | 2,350 | 2,362 | 2,500 | 2,536 | 2,800 |
経常利益 | 2,255 | 2,400 | 2,548 | 2,550 | 2,889 | 2,850 |
当期純利益 | 1,680 | 1,680 | 1,804 | 1,780 | 1,872 | 1,970 |
2.経営指標 | ||||||
営業利益率 | 10.6% | 10.9% | 11.0% | 11.3% | 11.3% | 12.2% |
自己資本利益率(ROE) | 8.1% | 7.8% | 8.5% | 8.2% | 8.7% | 9.0% |
3.株主還元 | ||||||
配当性向(※1) | 40.9% | - | 38.6% | - | 42.2% | - |
自己株式取得(※2) | 85万株 | - | 47万株 | - | 約90万株 | - |
- 業績目標に加え、安定的かつ機動的な株主還元を行う
- (※1)配当性向目標・・・30%以上を基準に安定配当を行う
- (※2)自己株式取得目標・・・重要な株主還元施策として、株価や財務状況を勘案し機動的に実施する